ツールがないなら作ればいい。若手リーダーが挑んだテスト効率化

ツールがないなら作ればいい。若手リーダーが挑んだテスト効率化

ステップアップの​カギは、​挑戦させてくれる​企業風土

入社2年目で​プロジェクトリーダーに​抜擢

私は新卒採用でSky株式会社に入社しました。大学では電気回路や電子回路を専門に学んでいて、プログラミングについては履修必須科目として少しかじっている程度だったんですが、授業の課題で取り組んだプログラム作成がとても楽しく、ソフトウェア開発を仕事にしたいと思ったのが入社のきっかけでした。

入社後は、車載ソフトウェア開発を行う旧カーエレクトロニクスグループに配属され、カーナビゲーションのアプリケーション開発を担当。最初はほかのメンバーの手伝いなどから始まり、徐々に細かな機能の開発を任されるようになっていきました。ちょうどその頃、別チームでドライブレコーダーに関する開発案件が発生したこともあり、「ぜひリーダーをやってみたいです」と上司に相談。最後は思い切りのいい上司に背中を押されて、2年目の秋に初めてプロジェクトリーダーに抜擢されました。入社2年目という、比較的早いタイミングで見積もりやお客様への説明、開発から納品までの一連の流れをすべて任せてもらえたのは、とても貴重な経験になりました。

キャリアの​転機と​なった​「スキルチェンジ」

リーダーとしての業務を何とか終えた頃、当社では「"脱"製造業」を目指す動きが活発になっていました。これは、システムの受託開発において、当社は組込み開発の案件が特に多く、製造業のお客様の比率が高くなっているので、非製造業の分野にも注力していこうというものです。この流れに乗り、私も未経験だった業務系システムの開発に挑戦することに。車とはまったく関連性のないアプリケーションのバックエンド開発に携わったため、初めてのことばかりで苦労もしましたが、多くのことを学べる良い機会になりました。そして、このスキルチェンジをきっかけにお客様のシステムにより深く携わるプロジェクトも任されるようになったので、自身の成長につながる重要な転機だったと実感しています。新しい挑戦に前向きなSky株式会社の企業風土が、私をステップアップさせてくれたと思っています。

困難を​乗り​越え、​お客様の​工数削減に​貢献

チーム外の​サポートも​借りながら、​日々の​トラブルに​対処

入社4年目で、既存システムを新しいシステムへ置き換える、いわゆるマイグレーション・モダナイゼーションの支援を行うプロジェクトチームのリーダーに選ばれました。メンバーは3人ほどの小規模なチームで、新しいシステムの開発やテストそのものは別の企業が担当していたため、私たちの役割はそのテストにかかる工数の削減方法を提案することでした。

メンバーの知識では対応しきれないトラブルが発生することも多々ありましたが、そんなときにはグループ内で対処法に詳しい人を探し、直接相談しに行って解決。困ったときにチーム外からもサポートしてもらえるのは非常に心強かったです。また、私はスキルチェンジをしながらこのプロジェクトに加わっていたので、「HTML」や「JavaScript」といったフロントエンド側の知識はあまりなかったんですが、パートナー企業の技術者の方にも助けていただくことで、何とか日々の問題に対処することができました。

ツールを​イチから​作成し、​新しい​技術に​触れる​楽しさを​実感

工数削減に当たって私たちが着目したのは、「テストシナリオ」の作成です。テスト自動化ツールは、どのような操作についてテストをするのか、あらかじめテストシナリオを作成し、設定する手間がかかります。システムによってはテストケース数が多くなり、事前に作成しなければならないテストシナリオ数も多くなります。だからこそ、シナリオ作成を効率化できれば大幅な工数削減につながると考えました。

私たちが提案したのは、テストのノウハウを持った人によるテスト操作を録画すること。テスト手順を録画すればシナリオを一から考える必要もなくなるし、お客様のシステムにはこの方法が一番適していると判断しました。とはいえ、当社の商品であるテスト自動化ツール「SKYATT」は、さまざまなプラットフォームのテストに流用できるシナリオ作成を重視しているため、特定のプラットフォームでしか使えない画面の録画機能は搭載していません。そこで、「じゃあ一からツールを作っちゃえばいいじゃん!」ということで、お客様の開発チームと協力して新しいツールを作成。そのツールの活用法も提案しながら、無事に工数削減を実現しました。もちろん大変さはありましたが、それ以上に、新しい技術に触れることがとにかく新鮮で楽しかったです。

技術者と​しての​成長を​支えてくれる​組織の​土壌

実戦経験の​なかで​腕を​磨ける

Sky株式会社では、人手が足りずに困っているチームのヘルプに入る機会があり、若手のうちから場数を踏むことができます。私も入社3年目の頃にヘルプに入った経験がありますが、当時、自身が開発に携わっているものとはまったく別の機能開発だったので、ヘルプとはいうものの、メンバーにいろいろと教えてもらいながら何とか乗り越えたというのが実情です。でも、プロジェクトが難航しているチームに加勢し、創意工夫をしながら臨機応変に対応するという経験を積めるのは、技術者としての成長につながるありがたい環境だと思っています。

どの​技術領域にも​深い​知見を​持つプロフェッショナルが​いると​いう​心強さ

私がバックエンドの開発にスキルチェンジした直後、知識や経験が足りず、自身の案件が滞ってしまったことがありました。当時所属していたカーエレクトロニクスグループにもその分野に詳しい人がいなかったため、業務系システム開発などを行っている別グループの管理職に直接電話をしたところ、サポートしてくれるメンバーを紹介してもらうことができ、無事に解決しました。会社によっては、若手が別グループの管理職に電話をかけるという行為そのものが難しい場合もあるかと思いますが、Sky株式会社では、そういった電話に対しても皆さん嫌な顔をせずに対応してくれます。また、会社として幅広い事業に取り組んでいるため、どんな技術領域であろうと詳しい人が必ずどこかにいます。技術的な面で後方からサポートしてくれる人がたくさんいるというのは、この会社の大きな魅力だと思います。

「お節介」な​人が​多いから、​安心して​挑戦できる

心の​支えに​なっている​上司の​言葉

かつて私がリーダーとして携わった案件で、納品まで対応したものの、利益的には赤字になってしまったというプロジェクトがありました。お客様にもプロジェクトの進行管理でご迷惑を掛けてしまいましたし、上司に怒られるとばかり思っていたのですが、このときに上司に掛けられた言葉は、「これぐらいの失敗で、君の見積もり精度が今後上がっていくんだったら、安い買い物だから。これからも頑張ってよ」という温かいものでした。お客様へ謝罪に行く際も、その上司はしっかりとついてきてくれましたし、その後は、私自身もより思い切った仕事ができるようになりました。この上司に限らず、社内には良い意味で「お節介」な人が多いです。挑戦させてくれるだけでなく、最後までしっかりとフォローをする企業文化だからこそ、安心して挑戦することができます。

スキルアップを​目指す方には​最適な​環境

キャリア採用で入社される場合でも、仲間と気軽にコミュニケーションを取れる方であれば、こういった社風にマッチすると思います。また、社内には私のようにスキルチェンジしていく人もいれば、特定のスキルを突き詰めていく人もいますが、全員に共通しているのは「技術が好き」ということです。本人が希望すればさまざまな新しい挑戦をさせてくれる文化なので、スキルアップに貪欲な方なら、モチベーションを高く保って働ける職場だと思います。

私自身は現在、お客様のアプリケーション開発を効率化するプロジェクトに参画していて、これまでとはまったく異なるスキルの習得に挑戦中です。また、AI技術にも興味があり、今後のプロジェクトでぜひ経験を積みたいと思っています。時には仲間に助けてもらいながら、これからもさまざまなスキルチェンジに挑戦していくつもりです。

キャリアパス

入社

2020年4月に新卒採用で入社。旧カーエレクトロニクスグループで、カーナビアプリケーションのプラットフォーム開発を担当。ドライブレコーダー開発案件では、プロジェクトリーダーを経験。

3~4年目

自治体のデータ配信サーバーの基盤開発や、自動車のOTAサーバー開発の要件定義などを担当。金融機関の基幹システムにおけるマイグレーション・モダナイゼーションの支援を行う。

現在

2024年10月に技術チーフに昇格。Webアプリケーション開発支援フレームワークの開発・保守案件で、ソースコードの自動生成やテスト自動化支援などに取り組む。

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