

2021年6月
各部署で活躍するワーキングマザーがこの1年間を振り返る
コロナ禍だから生まれた
プラスの発見と働き方の変化
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、多くの組織の活動に大きな影響を与えました。それはSky株式会社も例外ではありません。この環境変化に対し、Sky株式会社の社員はどう対応したのか。この1年間を振り返るオンライン座談会を開催しました。
※本座談会は感染予防のためWeb会議システムを利用して行いました。
Member

管理部 総務課
係長
2007年入社。6歳の娘さんのママであり、会社では係長として名古屋支社の総務課をとりまとめる立場に。最近は、娘さんとYouTubeのエクササイズに励んでいる。

管理部 経理課
チーフ
2004年入社。大阪本社の経理課で、主に立て替え経費の精算などを担当。3人のお子さんたちのママであり、休日には一緒に料理をしてお家時間を楽しんでいる。

クライアント・システム開発事業部 営業部
リーダー
2015年入社。現在3歳となる息子さんのママで、大阪本社に勤務して担当のお客様への請求業務や契約関係の事務などを担当。物心がつく前からのディズニーファン。
1度目の緊急事態宣言中はまさに嵐のような期間でした。
だからこそ、あらためて仲間の大切さが実感できました。
働くママが直面した完全テレワークへの移行。経験したことがない状況にどう対応したのか
2020年4月に初めての緊急事態宣言が発出されたとき、私は育児休業中だったんです。4月といえば、どの部署も忙しい時期ですよね。いろいろと大変だったと聞きましたが実際はどうだったんでしょうか?
総務課の業務では、4月は人の異動が多く、社員のご家族の扶養状況が変わるなど社会保険関係の手続きが集中する時期だったので大変でした。
私も、4月に入ってすぐに宣言対象地域の本社や支社がテレワークに完全移行することになり、すごくバタバタしたのを覚えています。
私は名古屋支社勤務なので、当初は東京本社や大阪本社の総務業務を名古屋支社で引き取る準備を進めていました。でも結局、翌週には宣言対象地域が全国に広げられたことで、私たちもテレワークに移行することになりました。
経理課は4~5月が本決算の業務を進める時期なので、全員がテレワークをするわけにはいかず、出社するメンバーを最小限にして、社内で行う作業と在宅で行う作業を切り分けて進めたそうです。
私たち営業事務でも、3月末までに納品した成果物に対する検収完了の書類を受け取り、請求書を作成する時期に重なりました。当初はいったん全員がテレワークをすることになったんですが、途中から1~2名が交代で出社する体制になりました。
そんな繁忙期に、お子さんがいるご自宅で仕事をするのは、すごく大変だったんじゃないですか?
学校が一律に臨時休校になり、幼稚園や保育所も医療従事者の方や特段の理由がある方以外は、できるだけ自宅で子どもの面倒を見てくださいというところが多かったですからね。
わが家には、当時はまだ2歳だった息子がいて、有り余るエネルギーをどう発散させるのかが、最も難しいミッションになりました(笑)
それは大変ですね! どう対応されたんですか?
私は、時短勤務をしていたので、以前は9:30を始業時間にしていたんですが、さらに30分遅らせてもらい、朝のうちに公園で思い切り遊ばせて運動させていました。
うちも散歩が日課になりました。ただ年長の女の子で、だいぶん落ち着いてきた頃だったのが幸いでした。散歩から帰ると、私が仕事をする傍らで絵を描いたりして過ごしてくれたので。
あと、1時間単位で取得できる「時間休」を活用して、お昼過ぎに息子に昼寝させてから、午後の仕事を集中して進めることもありました。
以前から会社として取り組んできた、働き方改革が生きていますね。
制度が整えられていたこともありますけど、時短勤務や時間休の制度が、気持ちよく活用できる「みんなで助け合おうよ」という雰囲気があるのが一番大きいですよね。
そうなんです! 毎日が嵐のような期間でしたが、快くフォローしてくれるチームメンバーのありがたさを再確認できた期間でもあったと思います。

社内ツールの便利さを、あらためて実感しました。
これまで以上に人のつながりが深まったと思います。

「ALL Sky」と「改善文化」が、厳しい状況を乗り越えるための原動力に
経理でも同じですが、総務や営業事務の業務では「紙」を扱うことが多いですよね。テレワークのときはどうやって対応されたんですか?
あの頃はまだ、社会保険関係の手続きや社員の勤務表などは紙の書類が中心だったので、数名のメンバーが交代で出社して書面をPDF化し、在宅のメンバーがその後の作業を行うという進め方でした。
私たちも同じです。当初はまだ、請求書などは押印された原本でないと受領できないというお取引先様が少なくなかったので、やむを得ず一部のメンバーが出社して対応していました。
経理でも、領収書や請求書の処理を行う必要があるので、同じようにローテーションを組んで対応していたそうです。
私も、どうしても社内でしかできない業務をするために出社しましたが、在宅メンバーからの依頼をこなしながら自分の仕事も片付けていると、あっという間に一日が過ぎるほど忙しくて。なるべく出社メンバーに負荷をかけないように、事前に業務をまとめておくといった工夫をして、なんとかしのいでいたような状態でした。
そうした状況もあって、以前から取り組んできた業務のOA化が前倒しで進められることになりました。今では、さまざまな手続きが電子化され、勤務表もシステム化されましたので、紙ベースでの業務はずいぶん減りました。
そういう以前からの取り組みが、コロナ禍のなかで生きた例って多いですよね。例えば、全社員へのiPhoneの支給が完了していたから、テレワーク中でもすぐに連絡を取り合える環境が整っていたとか。
そうですよね。社内SNSの「Skyなう」をはじめ、コミュニケーションツールの豊富さもプラスだったと思います。社内にいるとき以上に、その便利さを実感しました。
大変な期間でしたけどいろいろなことに気づけたと思います。豊富なツールを十分に活用できるのは、協力し合う文化がしっかり根づいているからだと再認識できました。総務課でいえば、拠点間の連携がとても深まったと思います。
総務課は、全拠点にメンバーがいるんですよね?
そうです。大きな拠点も小さな拠点も、それぞれの規模に応じた人数が在籍しています。連携を深めていく取り組みをずっと続けてきたので、以前からそれほど垣根があるとは感じていなかったですけど。
今回のことで連携が深まったのは、どんな部分ですか?
例えば、これまでは紙の書類を扱う業務については管轄の総務課メンバーが対応していました。でも今は、そうした業務も含めて全拠点でいったん共有し、負荷分散できるように分担しています。
なるほど、経理課も大変ななかでも滞りなく本決算が完了できたのは、メンバー同士の助け合いがあったからだと聞いています。本当にすごいと思います。
やはり「ALL Sky」で協力し合うことを前提に、取り組みながらより良くブラッシュアップし続ける「改善文化」があるから、大きな環境変化を前にしても混乱することなく乗り切れたんだと感じています。

出社とテレワークを組み合わせたハイブリッド型の勤務で見えた新しい働き方
5月の中旬から下旬にかけて緊急事態宣言が順次解除となって、Sky株式会社ではオフィスに出社する日と自宅でテレワークする日を組み合わせるハイブリッド型の勤務になりました。私はその後に職場復帰しているので、皆さんが当たり前のようにテレワークをしている姿がとても新鮮でした。
緊急事態宣言の期間は、臨時対応としてなんとか乗り切りましたが、解除後は業務をしっかり回し続けられる体制づくりが必要になりました。
この頃になると、お取引先様にもさまざまな変化がありました。従来は「請求書などは原本のみ有効」と決められていたお取引先様でも、先方から「PDFなどの電子データでも構いませんよ」「原本は後から提出してもらえれば大丈夫です」とご連絡いただくことが増えたんです。
いろいろな場所で、これまでとは違った動きが出てきたんですね。社内だけのことなら、自分たちの考えで変えていけますけど、お取引先様との間ではお互いに考えが一致しないと、従来のやり方を変えるのは難しいですもんね。
お互いに歩み寄れたことで、それができるようになったことも、コロナ禍によって生まれたプラスの影響ですね。
ハイブリッド型の勤務になってから、各部署の仕事の進め方が変わったところはありますか?
全社員に貸与されている社用のiPhoneを使って、出退勤状況を記録・管理できる仕組みが完成し、タイムカードが廃止されたことが大きいですね。勤怠の情報がすべてデータ化されたので、自宅でも勤務表のチェック作業が行えるようになったんです。
紙の書類などを自宅に持ち帰ると、どうしても途中で紛失するリスクが高くなりますもんね。
そうなんです。なるべく、メンバーにリスクを負わせたくないということも考えました。そのほかに、総務課では社員の皆さんへの配付物がたくさんあるんですが、お客様先に常駐しているなど社外で勤務されている人は、帰社の機会がすごく減ったので、社外勤務の人へはまとめて郵便で自宅に送るようになりました。
今はお客様先で勤務している人も、お客様の指示によってテレワークをしている人も多いですからね。経理課では何かありますか?
例えば、出張費の精算では複数の領収書が添付されていることが多いですが、それを全部PDF化しようとすると、とても手間がかかり非効率になってしまいます。そこで、今は1つの書類でも領収書と精算書類の突き合わせを出社メンバーが担当し、それ以外の部分のチェックは在宅メンバーが見るというように、より細かく業務を分けました。
そうやって細かく分けることで、業務の効率は下がりませんでしたか?
それが、むしろコロナ禍以前よりも効率も精度も上がっているんです。
コロナ禍への対応と聞くと、「なるべくマイナス部分を減らす」っていう文脈で語られることが多いですけど、それをプラスに転換していく改善。すごくいいですね。
営業事務の若手メンバーも、自然にテレワークのときにする仕事と会社で進める仕事を分けて考えるようになり、常に1~2週間先を考えて仕事を組み立てるようになってきたと思います。そういう成長のきっかけにもなりましたね。
テレワークにも慣れてきたこともあり、その環境の中で自分なりに新しい働き方が発見できるようになってきたと思います。
ただ、テレワークのときには仕事とプライベートにどう区切りをつけるかが難しいところがありますよね。お二人は何か工夫していることはありますか?
通勤中の時間って自分の中のONとOFFを切り替える大事な時間だったんだなって、実感しています。
家族を送り出してから、始業までのわずかな時間をどう使うかも大切だなって思いました。私は、一人で一息つける貴重な時間なので、本を読んだり業務の勉強に使ったりしています。
普段は、時間の制約でできないことをやってみるだけで、気持ちの切り替えになりますもんね。大切なことだと思います。
